世界中のトレンドになっている「Web3.0」という言葉。
聞いたことはあるけど、詳しくはわからないという人も多いのではないでしょうか。
今回の授業では、Web3.0とはどのようなものなのか。
具体的にどんな場面に使われて、どのような特徴があるかなどについて、初心者にもわかりやすくお伝えしていきます。

これからの時代に必須の知識なので、一緒に学んでいきましょう!





まずは、Web3.0とは何なのかについて解説します〜!
Web3.0ってなに?





Web3.0とは、透明性やプライバシーの強化を目的とした「分散型のWeb」のこと!



分散型のWeb…?
ちょっと意味がわからないのですが。



簡単に言うと、Twitterなどの大企業に集中させるのではなく、個人に情報を分散させて管理する、次世代のWebシステム!



わかるようなわからないような…。
情報って、名前とか生年月日とか…?



そうだね!
普段意識していないと思うけど、TwitterやGoogleなどを利用する際、自分の情報や行動履歴などがその企業に収集されているんだよ。



個人情報の大規模な流出があったとかってニュースでよく見るけど、個人に分散させていたら防げそうですね。
なんとなくわかる気もするけど…、Web3.0ってなんだか複雑そうだなぁ!



一つずつ丁寧に追っていけば簡単だよ!
順序立てて説明したほうがわかりやすいと思うから、Web1.0からWeb3.0まで、順番に解説していくね。



お願いしま〜す!



まずは、Web1.0の特徴を見ていきましょう!





Web1.0は、1995年〜2004年までの、パソコンによる情報の閲覧がメインの時代だよ!



たしかにあの頃は、情報を一方的に受け取るのがメインの時代だったよね〜。



マイクロソフトがWindows95を発表してからの10年間は、発信した情報を受け取るだけの人がほとんどだったのです!



情報を発信している人は、特別な存在に見えてたっけなぁ。



そして次に来たのが、Web2.0の時代。
以下の図で、Web1.0との違いを確認してみよう!





情報の流れの「双方向」って、SNSでコメントのやり取りをすることとかの話しかな…?



正解!
Web2.0はSNSの時代で、2005年から15年くらい続いたんだよ。



最初はパソコンがあれば十分って思っていたけど、今ではスマホがない生活なんて考えられないなぁ。



Web2.0までは、Twitter社などの特定企業に情報が集中している中央集権型の時代でもあったんだよ。
最後にWeb3.0も確認してみよう!





情報管理が「中央集権型」から「個人に分散」に変わってる…。



これまでの特定企業が独占・所有している仕組みを変えて、個人に情報やデータを分散させよう!っていうのがWeb3.0の時代なの。



Web2.0のままでは、何でダメだったんですか?



Web2.0には色々な課題があったんだ。
その課題を解決して、ネットをもっと便利にしようとしているのがWeb3.0の世界なんだよ!



なるほどですね〜。
Web2.0の時代よりもさらに便利になるから、Web3.0は注目されているわけなんですね!



そのとおり!
次に、Web3.0が注目されている理由について。
4つの特徴から、より詳しく説明していくね!
- Web3.0とは、透明性やプライバシーの強化を目的とした分散型のWebのこと
- Web1.0の特徴は、中央集権型の一方通行
- Web2.0の特徴は、中央集権型の双方向
- Web3.0の特徴は、分散型の双方向
- Web3.0は、Web2.0の課題を解決してより便利にネットを活用するための仕組み
Web3.0の4つの特徴は?





Web3.0が注目されている理由は、この4つの特徴があるからなの!



①の「非中央集権的な仕組み」って…?



トランプ大統領の個人アカウントを、Twitter社が永久凍結させた事件って知ってる?



知ってる!
一企業の独断で、アメリカ大統領の発信機会を奪っていいのか?とテレビで議論になっていたよ。



そうなの!
企業の判断で強い影響力がある人の発言を制限できることに危機感をもつ人は、多くいたんだよ。



だから中央が大きな権力をもつのはダメ!
分散型のWeb3.0に期待しよう!
…って流れになってきたわけかぁ。



実はね、②の「個人情報をユーザー自身で管理」するメリットも、トランプ大統領の事例でわかるよ!



SNSにある個人情報を特定の企業にもたせておくと、消されたり制限されたりしてしまうことがあるとか…?



大正解!
情報を個人に分散させることで、中央集権的に大企業が制限するのを防止できるのです!



Web3.0のポイントが「分散」だって、少しずつわかってきた。



ちなみに…、
③「データの改ざんや盗難が困難」や、
④「サーバーダウンが存在しない」も、
分散の視点で考えると理解しやすいよ。



④の「サーバーダウン」の方は、サーバーの負荷の分散で防げるんだろうけど…。
③の「データの改ざんとかが困難」っていうのは何でだろう…?



Web3.0では、新たに「ブロックチェーン」っていう技術が使われるようになってきたんだけど、聞いたことあるかな?



ブロックチェーンって、よく聞くけどよくわからない言葉の代表例ですよね!



簡単に言えば、ブロックチェーンとは「不特定多数のユーザーが分散して情報を管理する技術」!



不特定多数が管理している情報の改ざんは難しい!
ってことかな…?



そのとおり!



色々な人が分散してもっている情報をすべて改ざんするのって、すごく大変そうだもんね。



詳しくは2限目の「ブロックチェーン技術」で伝えるけど、分散された情報の改ざんは難しくなるということは覚えておいてね!



Web3.0の4つの特徴が、Web2.0の課題を解決できるっていうのがなんとなくわかってきたかも。



Web2.0にはなかった分散の仕組みを利用して、より信頼できる仕組みを構築しようというのがWeb3.0の基本的な考えなのです!



先生!Web3.0の概念は少しずつわかってきたんだけど…。
実際にどのように生活に生きるのか、イメージがあまりわきません…。



そうだね!
じゃあ次に、Web3.0が具体的にどのような場面で使われているかざっと説明するね!
- Web3.0には、以下の4つの特徴がある
①非中央集権的な仕組み
②個人情報をユーザー自身で管理
③データの改ざんや盗難が困難
④サーバーダウンが存在しない
- Web3.0の特徴は、すべて分散をキーワードにしている
- Web3.0は、分散の仕組みを利用した信頼のおけるシステムの構築を目指すもの
Web3.0はどんな場面で活用されているの?





まずは、身近だと思う金融分野から説明するね!
NANAは、お金を預けたり誰かに振り込んだりする場合ってどうしてる?



大手の銀行に預けてるよ!!



銀行…。
つまり中央集権型の取引所に預けているということだね。



中央集権型ではない取引所なんてあるの?



あるよ!
Web3.0に使われるブロックチェーン技術で、銀行よりもさらに自由な取引ができる分散型の取引所も出てきているんだ。



銀行よりも自由な取引って…?



たとえば、利用者同士が直接やり取りできることで、取引にかかる時間を短縮できるよ。
ほかにも、個人情報の提示や本人確認をしなくても利用できたり、24時間365日いつでも利用できたりといったメリットもある!



なるほど〜!
Web3.0を使っている事例とかって、ほかにもあるのかな?



ブロックチェーン技術などを活用して、自分の情報を自分だけが見られる形で取得し、健康状態を確認できるサービスとかも出てきているよ!



健康状態に関するデータって、そもそも人に見せるものでもないと思うけど…。



重要なポイントは、暗号化されていない健康データは自分のスマホの中にしか情報が残らないことなの。
健康管理のためとはいえ、「これは私の情報です!」ってお医者さんや看護師さんにも見せたくない情報ってあるよね!



それはたしかに…、あるかも…。
Web3.0では、ブロックチェーン技術が多用されているんだね!



そうなの!
ブロックチェーンを知ると、より深くWeb3.0を理解できるから、合わせて学んでいこうね!
次回は、Web3.0に不可欠な技術であるブロックチェーンを詳しく解説していきます。

