- Gtax(ジータックス)のサービス概要
- Gtax(ジータックス)を使って確定申告するまでの手順
- Gtax(ジータックス)の使い方
- Gtax(ジータックス)を実際に使ってみた感想
暗号資産を取引していると、誰もが頭を悩ませるのが税金ですよね。
暗号資産は税金の取り扱いが不明瞭な部分が多く、損益計算も複雑です。
そんな時に役に立つのがGtax(ジータックス)です。
Gtaxは取引履歴を取り込み、損益計算を自動で行なってくれる大変便利なツールです。
特に取引を頻繁に行なっている方や、利益を意識せずに取引をしてきた方にとっては、これ以上ありがたいサービスはないでしょう。
そこでこの記事では、Gtaxの使い方や確定申告するまでの流れを紹介します。
Gtax(ジータックス)のサービス概要
まず初めに、Gtax(ジータックス)がどのようなサービスなのかを簡単に紹介します。
Gtaxは、株式会社Aerial Partners(本社:東京都港区 代表:沼澤 健人)が提供する暗号資産の損益計算サービスです。
ベンチャー企業ながらも、多くの会計事務所・税理士法人に導入されており、実績は十分です。
煩雑で単純/反復作業を減らし、本来行うべき仕事に取り組めるように開発されたサービスのため、シンプルで使いやすく設計されています。
Gtax(ジータックス)の特徴
Gtaxは日本国内で暗号資産の損益計算サービスとしては大手です。
なので、以下のような特徴があります。
◯Gtaxの特徴
・日本国内外の暗号資産取引所に対応
・暗号資産売買以外にも多くの取引が登録可能
→例)マイニング、ハードフォーク、ICO、NFT売買、第3者との取引
・操作マニュアルが充実
・年間100件以内の取引であれば無料で利用可能
基本機能が充実しているほか、カスタマイズして様々な取引を登録可能な点も高評価です。
私も使ってみましたが、使い心地はかなり良いです。
実際に使ってみた感想も、後ほど紹介します。
Gtax(ジータックス)の料金体系
続いてGtaxの料金体系について解説します。
Gtaxは基本料金が無料で、年間の取引回数に応じて料金が変わります。
個人的には年間100件まで無料で使える点がGOODです。
というのも、1回試しに使ってみて自分に合うか確認できるためです。
年間100件まで無料と聞くとほとんどのケースで無料になると思われがちですが、実際には年間100件は案外簡単に超えてしまいます。
その理由は、暗号資産の損益計算には暗号資産同士の交換の際にも必要であるためです。
当然、私も最初は無料で試してみましたが、数ヶ月分入力しただけで100件超えました。
Gtaxは100件の次が300件に設定されており、料金も8,250円と決して安くはありません。
取引回数によっては、類似サービスであるcryptact(クリプタクト)の利用を考えても良いでしょう。
Gtax(ジータックス)を使って確定申告するまでの手順
Gtaxがどのようなサービスなのかが分かったところで、Gtaxを使って確定申告するまでの流れを把握しておきましょう。
1点注意が必要なのは、Gtaxを使ったからといって確定申告の作業が完了しません。
Gtaxはあくまで暗号資産の損益を計算するサービスであり、どの所得に分類して確定申告をすれば良いかまではカバーしていません。
なので、Gtaxで入力したデータを持って税理士に依頼するようにしましょう。
Gtax(ジータックス)の使い方
Gtaxは、以下の手順で使います。
一部パソコンでないとできない操作があるので、全ての手順をパソコン画面を用いて解説します。
Gtax(ジータックス)のアカウント作成
Gtaxの登録はメールアドレスとパスワードを入力するだけなので、1分で完了します。
画面を見ながら一緒にサクッと完了させてしまいましょう!
Gtaxは損益計算時に料金が発生する仕組みなので登録時点は無料で行え、クレジットカード情報も不要です。
それでは具体的な手順に入ります。
まず公式HPにアクセスし、【Gtaxを無料で試す】をクリックします。
続いてメールアドレスとパスワードを入力し、【利用規約とプライバシーポリシーに同意する】にチェックを入れます。
そして【Gtaxを無料で始める】をクリックすると仮登録が完了します。
先ほど入力したメールアドレスに本登録のメールが届いているので、メールを確認します。
メール内のリンクをクリックすれば、本登録が完了します。
最後に問題なくログインができることを確認できれば本ステップは完了です。
暗号資産取引所から取引記録をダウンロード
アカウント作成が完了したら、自分が利用している暗号資産取引所にログインして取引記録をダウンロードしていきます。
この記事では、日本で最も人気のある暗号資産取引所の1つである、Coincheckの取引手順をダウンロード手順を解説します。
Coincheckの取引履歴には以下の種類があり、過去に取引したことのある履歴を全てダウンロードする必要があります。
・年間取引履歴
・レバレッジ取引履歴
・つみたて購入履歴
・レンディング履歴
これらのファイルは「csv」という形式で出力され、中身をエクセルで閲覧/編集可能です。
取引履歴のダウンロード方法はCoincheckにログイン後、画面左側のメニューから【取引履歴】をクリックします。
続いて【Coincheckフォーマット(新)】、対象年、【ファイル作成】をクリックします。
処理が完了すると、表示が【ダウンロード】にすればダウンロードが完了します。
レバレッジ取引をしたことのある方は、「取引履歴」の画面の下部にレバレッジ取引の履歴が表示されるので、年間取引履歴と同様の手順で履歴をダウンロードしてください。
Coincheckつみたては「Coincheckつみたて」の中に、レンディングは暗号資産アカウント内の設定内にある「暗号資産報酬履歴」から履歴が取得可能です。
そのほかの暗号資産取引所も似たような手順で取引履歴をダウンロードできますが、より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
自分が取引を行なっている取引所が対応していない場合は、自分でファイルを作成する必要があります。
私の場合もゲームでのやり取りがほとんどでしたので、自分でファイルを作成しました。
最初は分かりにくかったですが、書き方が分かれば簡単です。
操作するファイルはxlsxと呼ばれる形式で、エクセル等で編集ができます。
ダウンロードした取引履歴をGtaxにアップロード
この手順では、前の手順でダウンロード/作成したファイルをGtaxにアップロードします。
ホーム画面左側の【データ取り込み】をクリックします。
そして、取引を行なった暗号資産取引所を選択し、【登録する】をクリックします。
どの種類の取引を登録するかを聞かれるので選択し、次の画面で【ファイルを選択】をクリックします。
アップロードした際にエラーが出なければ、このステップは完了です。
基本的に損益計算は自動で行われますが、手動での操作が必要な部分が出てくることがあります。
修正が必要な部分は赤文字で注意喚起してくれます。
また、エラーがあると次のステップで損益計算が行えません。
◯よくあるエラー
・残高がマイナス
→記入漏れが原因のことが多い
・レートが取得できない
→自分で調べる必要あり
入力が完璧かどうかは、年末時点での暗号資産保有数がGtax上の保有数と同じかどうかでチェックできます。
損益計算結果を確認し、確定
いよいよ最後のステップです。
データの取り込みが完了したら、左側の【ポートフォリオ】をクリックし、【計算が完了した方はこちら】をクリックします。
この際、右上の計算方法は基本的には「総平均法」を選択しておけば問題ありません。
ただし、法人で取引を行なっていたり、個人でも税務署に「所得税の暗号資産の評価方法の届出手続」を提出している場合には「移動平均法」を選択する必要があります。
なお、1度選択した計算方法は原則3年間は変更できませんので、ご注意ください。
そして【◯◯年度の計算結果を確定する】をクリックすれば、その年の損益計算を確定することができます。
今年の損益を確定するには、前年以前の取引履歴も入力する必要があります。
理由は、前年度の取引結果が損益計算に用いる暗号資産の価格に影響を与えるためです。
なので、過去分の取引が年間100件を超える年がある場合には、対象年度の料金も支払う必要があります。
あとはこのデータを持って税理士に依頼して確定申告書類を作成しましょう。
損益計算は「総平均法」と「移動平均法」のどちらが良い?
結論から言うと、長期的に見ればどちらでも良いです。
と言うのも、どちらの方法を取っても最終的な損益額は同じになるからです。
では「総平均法」と「移動平均法」は何が違うのでしょうか?
その答えは暗号資産の価格計算方法が異なることで、具体的な形に落とし込むと以下のような特徴があります。
◯総平均法
・1年間の暗号資産取得価格合計÷1年間の暗号資産取得量で取得価格が計算される
・計算される利益額が直感的な数字と異なる
・相場が上昇傾向の時は見かけ上の利益が小さくなる
◯移動平均法
・暗号資産を売買するたびに暗号資産の取得価格が変わる
・計算される利益額が直感的な数字に近くなる
・個人が移動平均法を適用するには税務署への届出が必要
毎年全て暗号資産を売却しない限り、両者で毎年の損益額に若干の差は出ます。
しかし、最終的な損益額はじになるので、どちらの方法で計算するかは好みです。
Gtax(ジータックス)を実際に使ってみた感想
冒頭でも少しお話ししましたが、Gtaxを使ってみた感想は
「使い心地はかなり良い」です。
暗号資産の利益計算式は単純ではあるものの、取引をするたびに計算する必要があるため超煩雑な作業になります。
利益計算をする前は面倒で日々の取引内容しか記録しておらず、年末に整理したら思いがけない利益が出ていることもあります。
なので、儲かった感覚が少しでもあるのであれば、多少コストはかかるかもしれませんが損益計算をオススメします。
※Gtaxの利用料金は経費にできます
年間の取引回数によっては、類似サービスであるcryptact(クリプタクト)と比べて割高になってしまうことがあります。
なので、取引回数を事前に把握しておき、どちらのサービスを使うかを決めれば良いでしょう。
◯Gtaxの料金プラン
◯Cryptactの料金プラン
ちなみに、世界的に見るとKoinlyのシェアが大きいので、無料お試ししてみるのもいいでしょう。
Gtax(ジータックス)を活用して確定申告の手間を省こう
今回は面倒な暗号資産の損益計算を自動化するGtax(ジータックス)の使い方を紹介しました。
確定申告までの流れは、以下のようになっています。
各操作も比較的簡単なので、初めてでも使いやすく設計されています。
実際私も使ってみたところ、非常に使いやすいサービスでした。
多分もう手放せないと思います。